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WA亭風こみち2008.3.29~30

旅館好きの知人が、一度泊まって大ファンになった宿。というわけで楽しみにしていました。
部屋選びの失敗による予想外のがっかりポイントもありましたが
期待以上のうっとりポイント
にも出会えました!
今はすごく魅力のある宿だと思っています








2008年12月31日、1月1日再訪分を、後半に追加しました。















住所 静岡県熱海市梅園町28-18
電話 0557-86-0260
客室数 7室(全室露天風呂付き)
HP http://www.kazekomichi.jp
食事場所 基本は部屋食。ダイニングは要予約
連泊スコア
★★★★
☆   
★連泊してもお料理がダウンしない、どころかむしろよくなるところが素晴らしい。
☆ランチを用意できない分、星がひとつマイナス。
(でも希望すれば熱海市内のおすすめの店まで車で送迎してくれます)
ひとり泊まり:OK(割り増し料金なし)
子供連れ:2歳以下、および中学生以上OK

Lobby

チェックインで、早くも盛り上がりました。












もしかしたら、今までで一番、家から近い宿かもしれない…。自宅からドアツードアで1時間ちょっとで着いてしまいました。新幹線でビール飲む暇もなし。

熱海といえば、一度泊まったことああるだけ。
しかもそれは、間違いなく人生ワーストの、今でもトラウマが残るほどのひどい宿でした…
いやーあの時ばかりはまいったわー (どんより)※詳しくは「旅のおしおき部屋」参照


タクシーで数分。
ロビーに入ると、熱海市内と海が見渡せる眺めのよい大きな二面の窓、座り心地のよさそうなソファの数々。殺伐とした立地を忘れ、いきなりぐぐっとリゾート気分が盛り上がります

瞬殺されたのが、予想外にびしっとしたスタッフのサービス。
例えば
エントランスで荷物を預かってくれた時、手渡したコートを
すばやく裏返して私のボロいコートがブランド品に見えるほどにものすごく丁寧にたたんでくれました

ちゃんとしたホテルやレストランで修行したバックグラウンドが感じられ、一気に信頼感&安心感がアップ。
萌え萌えポイント … +3


この後に会ったスタッフ全員が、行き届いていてスマーでト、真面目さ&ユーモア&人柄のよさ&熱意が感じられましたほめすぎですか、私…。


お着き菓子代わりのスイーツは、「料理長手作りのカシスのゼリー」。ふるふると絶妙な柔らかさでほどよい甘さ、よく冷えていてシャンパンとの相性もよし。

この時はちょうど桜のシーズンだったのですが、まさに桜を思わせるはかなげな食感と色。その繊細なセンスに、期待はどんどん高まります。
萌え萌えポイント … +1

フロントで好みの浴衣を選ばされます(女性のみ)
→前から思ってたけど、このサービスってある年齢以上のカップルにはいらないと思います… しょうがないから、一番地味なの選びましたが、なんの喜びもなく脱力のみこんな派手な柄が似合う年でもなしという寂しさ、虚しさがどっとこみあげるばかり…

しかも着てみたら、大きいサイズで、旅館の浴衣なのにおはしょりしなきゃ着れないし。
萎え萎えポイント … -1



Reading Area

残念ながらこの「さわらび」は、私たちに向いていない部屋でした



















↓パンフレット写真

この価格帯にしては、正直、狭いです。しかも!

この宿としては安め露天風呂付きとしては平均クラスの3万5千円。でも同価格帯のデザイナーズ旅館と比べると、8畳一間って、驚きの狭さです。
銀行の子会社の保養所だったのを、広いベランダを生かして改装したとのことですが、残念なことに間取りなどに保養所の面影がばっちり残っています。

そしてなにより残念なことに、ベランダが広いばっかりに
室内がかなり暗め…。チェックイン時、晴れていたにもかかわらず読書には厳しい感じだったので、フロントに読書灯をお願いしましたが「用意できない」とのこと。

今までの宿で、読書灯を断られたところが皆無だったので、かなりびっくりしました。もっと安い宿で同じリクエストをしたことがありましたが、たぶん事務室で使ってたと思われる、ボロボロの学習机用のスタンドみたいなのを持ってきてくれたところもあったし。
(スタッフの方はものすごく恐縮していたので、感じ悪さはなかったのですが…)


また私たちは、ソファかベッドか体をラクに預けられるものがないと長時間読書ができないタイプ。
なので極力和室は避けていました。ここはHPで見ると、基本は和室でも簡単なソファがあるようだったので、まあ大丈夫だろうと踏んだのですが、私たちの部屋はたまたま、このように背もたれの無い、
まったくくつろぐことのできない椅子でした…。

推測ですが、背もたれのある椅子だとあまりにも部屋の中に日が入らないため、このようなすっきりした椅子にしたのでは。ネットで「椅子があるのでよけいに部屋が暗い」というコメントもあったので。
しょうがないから二日間、主に布団を敷きっぱなしにした和室で読書してました。でもあまりに暗いので、最終的にこの椅子を移動させて壁際にくっつけたりして、創意工夫でしのいだ感じ。
リゾートの優雅さ、快適さは味わうことができませんでした。

萎え萎えポイント (あわせ技で)-10

このガラステーブルが、意外にも使えました
ふたり合わせて十数冊の本を送っておくので、置き場所に困ることがよくあります。理想をいえば、
*くつろぎスペースにいて手が届く近さで
*背表紙がいつも見えるところにあり
*倒れない、

というのがいいんですが、これがなかなか…。

ところが、このほとほとくつろげない椅子セットのガラステーブルが、ご覧のように本を置く場所にぴったりなのを発見!

あと、よかったこと。
*冷蔵庫のドリンクが自販機と同じ値段。
*無料のグレープジュースと麦茶が置いてあり、しかもおいしかった。


※帰り際になって、一泊45,000円の「きりつぼ」がものすごく居心地のよさそうな部屋であることに気づいた私たち。ここなら二面窓ですごく明るく、ベッドルームもついていて、オットマン付きのふかふかのソファがふたつもあったというわけです…1万円でこの差ってすごい…。ここだったら、ものすごく快適で文句はひとつもなかったでしょうが、我が家では一応、3万円台を上限にしているので…うーーーむ、でもこの部屋、素敵すぎます…

ちなみに、すすめてくれた知人が泊まったのは「ゆうがお」。
ベッドルーム付きで、座り心地のよさそうな籐椅子があって、確かに居心地よさそう(4万円)。
次に泊まるなら、そこかなー。


Bath Room

海・街・桜・竹林が一望できる、素晴らしいお風呂でした♪








↑たそがれ時になると街の灯がキラキラ輝き始めて、本当にきれいでした。熱海だな~と、土地の風情を実感。





お部屋に関してはやや、いやかなりがっかりでしたが、お風呂は文句なし!

*ふたりがゆっくり入れる広さ!

*泉質がいい。ほのかな硫黄の香りで、肌がつるつるになる!

*変化に富んだ眺めが素晴らしい


左手に竹林、その下にちょうど満開の桜、右手には鉄道が見え、その向こうには海、そして遠くに島が。熱海なので、入ってくる電車の本数が少ないのもまたのんびりしていい感じ。

そして夜に入ってみたら、熱海の夜景が一望!
考えてみると、旅館でシティビューって初めての体験でした。
(いつも「山系」の引っ込んだ旅館に泊まっているせい)

女性向けのアメニティが入った巾着のプレゼントをいただきました。

中味はヘアクリップとソーイングセット(このヘアクリップは、滞在中に愛用したら二日目に弾け飛んだ…どんだけ剛毛なんだよ、とダンナが爆笑)。シルバーで高級感があり、和にも洋にも使えそうで収納力もあり、なかなかうれしいプレゼントでした。



洗面台にドライヤーのほかに、ヘアアイロンまであったのは、私の知る限りここが初めてです。

ヘアアイロン置くくらいならむしろ、読書灯を置い欲しい…


また、右手奥にコットンボールが入ったガラスケースも。これにちょっとびっくり。
コットンボールって、見栄えがいいのでかつては私も仕事(化粧品のイメージ撮影など)でよく使いましたが、現実にはこれを使う女性って、限りなくゼロだと思うので驚いた…てゆーか、10年くらい前ですらスタイリストさんが「最近、あまり売ってないから探すの大変」って愚痴ってたのに。このへんのおしゃれさがこだわりなんでしょうか…

そんなこだわりがあるんだったら読書灯(←しつこい)


Dinner(1日目*部屋食)

メニュー構成がうまい! 最初から最後まで楽しくいただけました♪













いわゆるダイニングは、二人×2組分しか席がないので、予約をしない限り部屋食になります。

…が、広さにゆとりのある「きりつぼ」以外は、部屋食に向いていないかも。狭いので匂いがこもるし、階段が多いので、運んでくださるスタッフがだんだん息切れ状態になり、申し訳なく…。でも食事自体は文句なし!
 味の変化に工夫があり、季節感の演出もうまい! 家の食事では極端に反応の薄いダンナが、腹が立つくらいひとつひとつ褒めて食べていました。

前菜

青柳、独活辛子酢味噌、蟹、いくら白和え、
新このわた、揚げ蓬麩だいこんまぶし、
帆立山椒焼き、鱒の竜田揚げ、菜の花西京漬け

御造り
川名港朝獲れ地魚五種盛り

ほんの一口ずつで、盛り付けも、いわゆる船盛りとは対極のシンプルさ。豪勢さはありませんが、どれも噛みしめるたびにのけぞり、飲み込んだ後もじーーんと余韻が続くほどのおいしさ。

すごくおいしいとスタッフの方に伝えると、
「地元の漁師さんに知り合いがいて、いい魚を分けてもらえるんです」と誇らしげにおっしゃってました。

焼き物
鰆の菜種焼き 花山葵

ほんのり甘くクリーミィな菜種餡が、塩辛い味続きの後では特においしく感じられました。

煮物
桜道明寺蒸し 梅餡かけ

どのお料理も、運ばれてくるたび器の美しさに感動。特にこの器は、蓋がすごく微妙な光沢のあるピンクに見惚れ、蓋を開けた時の美しさ&香りにまたうっとり。桜の香りと梅の香りで舌がリフレッシュされ、魚続きなのに飽きさせません。

強肴
和牛サーロインステーキ 春菜和え(うるい、のびる、干しぜんまい)

箸で楽に切れるほどの柔らかいお肉です♪ 上にかかっているのは、辛子酢味噌風ソース。かなり甘めの味付けでしたが、それが意外なほどお肉の脂の甘さをひきたてていました。

ステーキ命のダンナが、特に絶賛した一皿です。

鍋物
天城軍鶏鍋仕立て

その後に御飯、香の物、赤出汁、煮花豆

*この御飯が絶品でしたの!



張りのある艶やかな見た目からして「おいしいに決まってる」と確信させる素晴らしい炊き加減。そして、柔らかめ好きのダンナも固め好きの私も満足の、絶妙な水加減…

デザート
フランボワーズムース、完熟マンゴー、アイスクリーム

Dinner(2日目*ダイニング)

1日目よりさらにレベルアップ! その心意気に

前菜


御造り


焼き物(鱈のおろし焼き)


煮物(白魚の玉〆)


大皿(金目鯛の姿煮)


強肴(伊勢海老の鬼殻焼き)



デザート
このプリンがおいしかった!
なめらかでコクがあり、おとなの
プリンって感じでした .


ダイニングは2組分しかないので、時間を決めて予約が必要です。眺めもよく、堀ごたつ式(下にはホットカーペット)で、私たちはこちらのほうが快適でした。

ただ、隣席と簾一枚隔てているだけなので、会話まる聞こえ。プライバシーはまったくありませんので、そういうのが嫌な方にはおすすめしません。

お互いの話が筒抜けなのを、お互いになんとなく意識しているその会話の微妙さが面白くて、ついわざとらしくゴージャスな会話をダンナに振る私。「うちのベンツもそろそろ買い換えましょうか~」(注・我が家にはダンナの自転車しかない)するとダンナが「え? 便器? 便器はまだいいんじゃないの」雰囲気読んでよ!あー、からみづらいったら! それはそうと
この夜のサービスのスタッフの男性が最高でした!

提供するお料理やお酒の知識も深く、すごく嬉しそうに勧めてくれるので、お料理もお酒もいっそう味わいが増しました(だからつい飲みすぎちゃって爆睡)。なにより、
料理の説明ひとつにも、宿のめざす姿勢、情熱が感じられ、それまで見えてなかったこの宿のよさが、くっきりと浮かび上がったような…。そして、ほんとうに人をもてなすのが好きで好きでしょうがないというその喜びがこっちにも伝染して、幸せな気持ちになっちゃうんですよ。

こうなると、部屋への不満なんて吹っ飛んで一気にこの宿のファンになってしまう私。
萌え萌えポイント … +30

「二日目の食事でがっかりして欲しくないから正直、予算にあまりこだわらずに作らせてもらっている」という言葉が嘘じゃないと納得できるおいしさでした。


金目鯛の姿煮は、盛り付けを見せてから中央の写真のように、食べやすくとりわけてくれました。



「これを召し上がっていただきたかったんですよー」と言ったサービスの人の嬉しそうな表情で、より美味しく感じられました。

伊勢海老も
「さっきまで勢いよく泳いでいたんですよ」という言葉どおり、ぷりぷりでジューシーで甘くって。


このスタッフのお話が本当に楽しく、食事が終わっても立ち去り難かったので、食後酒としてオーダーしたのが、桂花陳酒のロック。ただ「ロックで」としか言わなかったのに、すごく嬉しそうに出してくれたのが、これ。シャーベットよりもほんの少し粗く、クラッシュアイスよりもほんの少し細かい氷でロックにしたもので、その絶妙な溶け加減がお酒のキンモクセイの香りを引き立てて、ほんとにおいしかった!
 「こうしたほうが美味しいと思って…」と、控えめに言いつつ、私の反応を見て「してやったり」とにんまりの表情のスタッフ。

「お風呂あがりに飲みたい…」とつぶやいたら、すかさず
「オーダーいただけたら部屋までお持ちします」
もちろん、部屋に帰ってから
オーダーしましたとも!♪天国の味でした


Breakfast

1日目は和食、2日目は私だけ洋食にしてもらいました








それは自宅で朝はいつもフルーツのみなので、旅館の和食は生の野菜が少なくて重い気がするからです。
(前の夜にだいたい飲みすぎているせいもある)
※洋食は2日前に予約が必要です。




…が、洋食でもやはり野菜が少なく、これなら内容的には和食に軍配が。パンは焼きたてでおいしかったけど。
…and おまけのよろこび

夜食のおにぎり & お土産の桜ごはん

あの御飯の残りでつくったお握りならさぞかしおいしいでしょうが、満腹で食べられませんでした…

この見るからにおいしそうな写真を見るたびにくやしいです。




ちなみに二日目のお握りは違うバージョンで、それまたおいしそうでした。

この桜ごはんの美しさ!



つくしも散らしてあって、なんてキュート!

家に帰って温めて食べたら、桜の香りとほのかな塩味。

ものすごく強烈に、春を感じました。



年末年始*宿泊レポ

2008年12月31日~1月1日、「きりつぼ」に宿泊しました。










初回の滞在では、お部屋選びで失敗した私たち。

そこでだめもとで、夏ごろに「ベッドルームありの部屋」で予約をしてみたのです。
しかし7部屋しかない人気宿なので、当然、キャンセル待ち…。7人待ちといわれたのですが、年末年始は結構直前キャンセルが多いことを経験で学んだ私たちは、リストに名前を入れてもらいました。

そしたら幸運にも、「きりつぼ」のキャンセルが出たとの知らせが!
やっぱ、年末年始の予約はギャンブルですね。

というわけで、いそいそと訪れた大晦日。
前もって確認のお電話で、
「大晦日は熱海駅がこみあうので、車が出せないため、タクシーでおいでください。料金は宿で精算します」
との連絡が。

確かに熱海駅は、タクシーにもかなりの列が(でもま、2~3分で乗れましたが、確かに宿の車を止めるのは無理っぽい)

着くとスタッフが待ち構えていて速やかにタクシードライバーにチケットを渡し、玄関へ。

玄関まわりもロビーも、すっかりお正月の装いでした。





ウエルカムシャンパンと生チョコをいただきながら、案内を待ちました。わくわく。



前回は男性スタッフオンリーで、それが独特のいい「もてなされ感」だったのですが、若い女性スタッフの姿が目につきます。

皆さん、きびきびしてて素朴で親切な感じ。




Room

いちばん広い、憧れの角部屋「きりつぼ」です

















熱海湾の花火。



部屋からみえた初日の出。



前回の滞在で「こんなにいい部屋があったのか」とショックを受けた「きりつぼ」。

前回の、私たち向けでなかった純和室の「さわらび」(32000円)に対し、ベッドルーム付きの「きりつぼ」は45000円。

しかしお部屋は、純粋にスペースだけ見ても倍以上あり、お値段の差以上のものがあるような気がします。

和室+普通の広縁+露天風呂オンリーだった「さわらび」に対し、とにかく広縁のスペースが広いんです。

しかも竹床なので、裸足で歩くと心地よい竹踏み効果が。

椅子も、ゆったり体を預けられるというほどではありませんが(背もたれの部分が低いので)、オットマンもあってこれで十分。


そしてやはり角部屋だけあって、眺望がすばらしい。
東向きで、まさに真正面に初日の出が見えました。

そして、あまりに日当たりがよすぎて、午前中はずっとカーテンをひいていたほど。ま、正面が道路で、お正月だけあって、初詣の人たちがけっこう歩いてましたしね…

そして、私たちはまったく予備知識がなかったのですが、大晦日と元旦には、熱海の花火大会があり、このお部屋はまさにベストポジションだったのです。

高台にあるので、水面の下のほうで点滅する「スターマイン」もばっちり見え、まさに特等席。

大晦日、元日と二日間にわたって、堪能しました。
この花火だけで、このお値段の値打ちがあると思います。
(ちなみにお正月料金はプラス5000円)


そして、初日の出もばっちり。
来年も(とれれば)このお部屋で迎えたいなーと心から思いました。

また今回、ダイニングが予約できなかったので、二日間、完全部屋食。前回しびれたあの支配人さんにお目にかかれないのが残念だったのですが、若いけどとってもよく気のつく女性スタッフさんに恵まれて、その素朴で親切なもてなしっぷりのファンになりました。



今回、とても気に入ったポイント、寝室の障子の影。
午前中~お昼くらいにかけて日が差し込むと、風にゆれてとても美しい影絵に。



障子をあけるとこのようにちっちゃな坪庭なんだけど、この影はよかったなー



寝室は天井まで竹で、とてもおちつけました。

「リビングが広いから、和室が狭く感じるかも」とこの宿をすすめてくれた知人が心配してましたが、むしろ落ち着ける素敵な部屋でした♪



床の間を本棚に。

ものすごく読書がはかどり、持参した本をほぼ制覇。
読書暴走族のようだったわたしたち。



洗面台にもお正月のしつらえが。



枕は2種類。



女性へのプレゼントは、前回のベージュのシルク風のポーチから、和風のポーチに変わってました。




Dinner

両日とも部屋食でした。

前回、初日の部屋食では、お料理が運ばれる間がややあき気味…。
とはいえ、階段を重たいお料理を持って息を切らして来る男性スタッフを見ると文句も言えず、翌日ダイニングを予約して大正解だったわけですが。


今回は、お料理の間があくということもなく、いたってスムーズ。
「階段、大変じゃないですか?」
とサービススタッフの女性に聞くと
「私、この中でいちばん若いんで」
とけろりとしたお返事。

前回の男性スタッフのような、プロの洗練を感じさせるサービスではありませんでしたが、笑っちゃうほど素朴で、しかもちゃんと彼女なりの個性あるホスピタリティが感じられ、こちらはこちらでとってもいい感じでした。

聞けば、新メニューはすべて試食するのだとか。
なので、宿の台本どおりを棒読みということでなく、彼女がおいしいと思った本音そのままでアドバイスしてくれたので、例えば二日目の前菜でも、
「左端の杏、山葵が入っていて面白い味なんですよ」
など、素朴なアドバイスが聞けました。

この値段なんだから、もっとプロっぽいサービスを…と思う向きもあるでしょうが、私たちは結構楽しかったです。次の滞在のあのお嬢さんだといいなーと思ってます。

<1日目の夕食>




前菜

オレンジ釜、
地鶏燻製、
手綱寿司、
子宝海老、
花輪蓮根、
胡桃カステラ、
大玉松黒豆打ち、
ほか




お椀

花弁しんじょう 




おつくり

伊豆産伊勢海老ほか




家喜物(やきもの)

ぶり照り焼き



煮物

丸豆腐揚げだし



大皿

大島沖金目鯛酒蒸し



デザート

苺タルト 
フルーツ 
シャーベット





梅酒ロックの器に、メダカが泳いでました。


<2日目の夕食>



祝肴

【竹皮金紙盛り】

牡蠣磯辺巻き、
錦漬け、
合鴨ロース握り、
柚子釜、
杏山葵(スタッフのお嬢さんのお勧め)、
キャビアのサーモンロール、
床節旨煮、
菜の花西京漬け、
黒胡麻豆腐、
日の出玉子




お椀

山菜沢煮椀




おつくり

伊豆川奈港定置網 朝獲れ地魚盛り

スタッフのお嬢さんが、
「ほんっとに、朝獲ってきてもらったんです」
と真剣な顔で。元旦早々、漁師のみなさん、すみませんでした。ありがとうございます。ほっぺが落ちるほどおいしかったです。



焼き物

伊東産鮑炭焼き



焚合

海老芋鶏そぼろ餡かけ



蒸し物

甘鯛豊年蒸し



和牛ヒレステーキ マデラソース

こぶりであっさりなので、無理なくいただけました。
聞けば「二日目なので、全体的にボリューム控えめにしてあります」とのこと。



ご飯のお供に出てきた、自家製じゃこの佃煮。

山椒がぴりりときいていてとってもおいしかった♪

この宿を教えてくれた知人が、お代わりを所望したというのが納得のおいしさ。
こんなにおなかいっぱいなのに、ご飯がすすむ君で恐ろしいほどです。



デザート

ガトーショコラほか



夜食のおにぎり。

今回はお昼を抜いたのでダンナは食べれた。




あいかわらず美しいお皿でした。



1日目のお椀の「花弁しんじょう」は、宮中のお正月の縁起物、花びら餅をかたどったしんじょう。

板状の葛切りがかかっていて、面白い口当たりでした


ちなみに31日夜は、年越しそばのサービスがありましたが、あまりに満腹でお断りしました…

そしてここでも「強肴」といえばステーキ…「しょうげつ」でも「吟遊」でも…

ああのデジャブ…

年末の忘年会続きの身にはほんとうにきつかったこのステーキ…

後でサービスのお嬢さんが言ってた。

「よく召し上がったほうですよほかのお客さんはだいたい、金目鯛でリタイアです

そうかーそうだったのかーぜえぜえ。


Breakfast

1日目は関東風のお雑煮、2日目は関西風のお雑煮でした。

<1日目>















<2日目>












and…

ひとつだけ気になったこと。

食事のサービスとか片付け、浴衣の替えを頼んだ時など、つまりスタッフが室内に入る時に、

決して自分でドアを開けないというのは、どうなのでしょうか…?


前回、コーヒーを頼んだ時も、鍵を開けておいて「入ってください」と大声で何度も言っても入ってくれなかったので、

和室にひいてある布団に足をとられながらよたよたドアまで走ってドアを開けたました。

なので今回も、大きな声で「鍵は開いてますから、入ってください」と何度も呼びかけたのですが、やはり入ってくれず、

こちらからドアを開けにいかなければならなかったのです。

朝晩の配膳の時と片付けの時、コーヒーや飲み物をお願いした時、けっこう度重なると、疲れます。

せっかくくつろいでいるのに、わざわざこちらから迎えにいかなければいけないというのも、主客転倒な気が。

ほかの点では申し分ないくらい気配りのあるスタッフなので、たぶん、マニュアルだろうと思うのです。

でも、部屋に入る時は必ず直前に電話をもらっているので、その電話で呼ばれ、スタッフが来た時に呼ばれ、で

なんか呼ばれてばっかりいる感じが。

たぶん、これは私たちだけの感覚だと思うのですが、少なくても次の滞在の時には

「私たちはこうなので」

とはっきりお願いしてみようと思っています。













フッターイメージ