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Auberge Feliz 2008年6月宿泊

空間、食事、演出、すべてが超お洒落なのに、まるで押し付けがましくないのが、すごい。
14皿、40品に及ぶタパスのコースや、斬新なパエリアのブランチの素晴らしさもさることながら
オーナーシェフとサービス・スタッフのお二人の、肩肘はらない温かなおもてなしに感動しました。
絶対に絶対に再訪します!










住所 静岡県伊豆市修善寺4280-47
電話 0558-73-2377 
客室数 全5室(展望温泉風呂付き1室)
HP http://www.grupo-feliz.com/auberge/index.html
食事場所 レストラン
連泊スコア
★★★★★
     
ボリューミーなブランチが食べられるので、ランチの心配なし(朝食も有料でプラスできる)。
オーベルジュといえども部屋は天井が高く開放感があり、小さいけど温泉も2か所あるなど、連泊に充分な快適さ。
皿数は多いけど軽い料理が多いので、二日続いてももたれて苦しいということはない。
早朝出発に合わせてブランチに近い朝食を用意してくれるなど、控えめだけど温かい心配りをしていただいた。
ひとり泊まり:OK(シングル料金)
子供連れ:OK(食事時間ずらすなどの対応あり)

 
Public Space
絵になるポイントが多すぎて、どこもかしこも写真に撮りたくなる♪


壁は、ワイン樽をイメージしてつくったそうです。


↑ロビー脇のこの階段を昇ると、レストランに。



レストランとラウンジの間のパーテーションも美しい。



ここでウエルカムドリンクをいただきました。
夜は11時までバーコーナーになります。

修善寺駅からタクシーで数分。

例によって、急な勾配をずんずん昇りきったあたりに突然、美術館風のモダンな建物が出現します。

出迎えてくださったのは、若い女性のスタッフ。

※サービススタッフは彼女ひとりで、ほかにはオーナーシェフとキッチンスタッフが一人、お掃除のパートさんだけで運営しているとのことでした。

すぐにお部屋に通されてお部屋の説明を受け、その後に2階のレストランのフロア手前にあるラウンジで、ウエルカムドリンクをいただくという、ちょっと変わったチェックインでした。







ウエルカム・ドリンクとともにいただいたスナックは
どれも珍しいものばかり。
とくに、左の「カンパリオレンジのゼリー」がおいしかった!

このへんからかなり、ワクワクしてきます!
Guest room
5室の中で一番広い、デラックス・ルームに宿泊しました。













保温用の蓋があったのはここが初めて。この蓋、すごい保温力で、これで蓋をしているだけで、1~2時間は冷めることはありませんでした。



スタンダードルーム2室、エクストラスタンダードルーム2室、デラックスルーム1室、合計5室しかない小さな宿です。

私たちが宿泊したのは、スタンダードルームの約2倍の広さのデラックスルーム。
バスルームが「温泉展望風呂」というのが、決め手でした。

それは私たち夫婦の旅が四季を通じて雨にたたられやすく(真夏の沖縄に行った時ですら、二泊三日のうち二日間は暴風雨で、外にも出られず…)、梅雨まっただなかのこの季節はもう先にあきらめて、室内風呂で条件のいいところを探したらここが見つかったというわけです。

期待どおりの素晴らしい眺め! お掃除も行き届いていてピカピカです!(こういうお風呂で窓ガラスが汚れているとものすごく気になるけど、完璧!)
しかし立地条件を考えると、この窓の掃除ってかなりデンジャラスなのではないでしょうか…

洗面所も、窓に面していて素晴らしい開放感です!
源泉と離れのお宿 月」をベスト洗面所大賞に推したいと思っていた私ですが、ここも互角に勝負できる素晴らしさです。

ただ、オーベルジュだから当然といえば当然ですが、アメニティは昨今の旅館からするとかなりシンプル。

注意1
歯ブラシ、シャワーキャップ、剃刀、ヘアゴム程度で、洗顔石けんもなし(ボトル入りのハンドソープがあるだけ」)。女性は、スキンケアセット必携です。



注意2
とても肌ざわりのいい、ワッフル地のバスローブがありますが、パジャマ、浴衣などはありません。


注意3

1F入り口付近に2か所、貸切の温泉があります。十数メートルですが、廊下を歩きますので、レストラン用のドレスしか持って来ていないと困るかも。私はゆったりしたヨガ用のウエア、ダンナはTシャツと短パン持参だったので、ちょうどよかったのですが。

注意4 
ラジオ、有線、CDプレーヤーなど音楽が聴ける設備は一切ありません。




ダンナのポータブルプレーヤーと私のipot.
これで音楽を聴いてました。

注意5

ビール、水などが入った冷蔵庫がありますが(無料)、お茶セットはありません。その代わり、朝食前にモーニング・コーヒーを、二日目の午後にティーセットを部屋まで持ってきてくれました。


これがすごくうれしかった!





Reading Area
本を読みたい素敵な場所だらけでした





とにかく天井が高く、窓が大きく、明るいので、読書灯の必要は一度も感じませんでした。

←暗くなりがちなベッドですが、浴室との仕切りがすりガラスになっていて窓からの光が入ってくるため、ちょうどいい明るさです。

しかも、写真でわかるようにピンポイントの読書灯があり、これで隣で眠っていても気兼ねせずに読書ができて、本当に快適でした。





PC回線用のプラグがベッドサイドにあったので、このような態勢でノートPCを見ているダンナ。なぜそうまでして、今そこで見なければならないのだ…



ベランダには、膝かけ用ブランケットを置いた椅子が。天気がよければ絶対ここに座って読書をしたかった…(予想通り、すごい土砂降りだったの…)

リビングルームの椅子も、大変に座り心地よしでした。
←隅っこに、本を詰めた段ボールが写っちゃってますね…

Public Space
ちっちゃいけど温泉あり。景色のいい露天風呂も




貸切の温泉が2部屋あり、それぞれに内湯と露天風呂があります。

私たちが入った時はまだお湯を入れ替えている途中で、ちょっとぬるかった。
なのでダンナは主に内湯にj入っていました。

そしてお湯があったまってきたのでふたりで露天にいたら、見たこともないキッチュな原色のムカデが柱に…!

ほんとに、あんな派手なの初めて見た。むしろ、いいもの見ちゃった感じでした。



タオルもたっぷりありました。




温泉のお湯の循環のしくみをきちんと解説しています。
Dinner
14皿、40種類以上の創作スペイン料理が次々と…! まさにエキサイティングなディナーでした!
<1日目>



ナプキンの折り方も可愛かった…!







これが特に絶品だった、「鮎の長時間低温調理」。
暗いので写真では色が出ていませんが、鮮やかなグリーンのソース。海藻を使ったこのソースがおいしくて…!






「2~3時間は軽くかかりますよ」
と女性スタッフがニヤリと笑って予告したように、出てくるわ出てくるわ、次から次へとお皿が…。

ただどれも、ワンスプーンサイズなので、そうお腹にたまることはありません。とゆーか、お腹ぺこぺこだと精神的につらいかも、という量…

でも味はどれもおいしく、ひとくちしか食べられないのが恨めしいほど。
宴会料理のように、ただ賑やかしで皿数を多くしているのではなく、演出と味のリズムがすごくよく計算されていて。

中でもテクスチャーの繊細な変化にしびれたのが、これ!



茹でたて野菜・生野菜・焼き野菜のパレット仕立て。
アーモンド風味の何種類ものハーブソース、アボカドのタルタルソース、
イベリコのチョリソ添え、アンチョビ、黒オリーブ、
ガーリックオイルのペーストを添えて。

…ここまでが料理名(笑)。これが14皿。

とにかく、変化と調和の妙をとことん味わい尽くしたって感じ。
すごいシンフォニーに酔いしれたディナーで、なのに満腹感で苦しむこともなく爽やか。最後の最後まで堪能しました。

<2日目>

この日は、やや変則的なディナーでした。
なぜなら宿泊客は私たちだけで、あとは女性数人のグループと、男性数名のグループだけ。しかも男性グループはアルコールなし。

後で聞いたのですが、都内にあるオーナーシェフ経営のスペイン料理レストランがその夜で閉店してしまうため、そこの予約がとれなかったファンがここまで来て食事をしたらしい…

すごい根性です。どんだけ好きなんだシェフの料理(わかる気もするけど)。

しかも、厨房のアシスタントさんが休みだったとのことで、シェフかなり大変そう。
前夜のコースとはやや違い、一皿のボリュームが(前夜よりは)多い目の、普通のコースに近い感じでした。





パスタのパエリア(初めて食べた!)。先輩のシェフが「料理の鉄人」に出演した時にアシスタントをつとめたのだけれど、この料理を出したら岸朝子さんが「こんな焼きそばみたいなお料理を出されても…」とご不満そうだったとか。




Brunch

こんな朝食、食べたことない! この朝食を食べるためだけでも、もう一度行きたい!

<1日目>





左が「朝のサングリア」。さっぱり爽やかでゴクゴク飲める~
右はダンナのオレンジジュース。



「大仁トマトでつくるレッドアイ」。
軽い気持ちで頼んだら、すごい大きなグラスで
来てたまげました。
超ウマーー!でした。



キッチンで焼いているパン。スペイン風なのでしょうか、
普通のパンと違ってすごく密度が高く、
きめが細かくてもっちりしている、独特のパンでした。
このオリーブオイルのお皿も、お洒落すぎます!





追加でオーダーした
「冷たい焼きとうもろこしのスープ
スペイン風クルトンミガス風味」






<1日目>

通常は、11時スタートの「スペイン風パエリャのブランチ」。
(普通のシンプルな朝食を追加で頼むこともできる)

何よりうれしかったのが、ブランチ用のアルコールメニューがあったこと!






そして、締めのパエリアはほんとうにもう絶品で…
おコゲのカリカリのところまで全部さらってくれて、普段、炭水化物断ちをしている私もフォークが止まらないウマさ。

香ばしく少しだけスパイシーなパエリアが、さっぱりした甘みのレッドアイによく合って、幸せでした…



<2日目>
ブランチを食べたいのは山々だけど、家で朝ごはんを待っているウサギのために11時には宿を出たい私たちは、「普通の」朝食をお願いしました。

シンプルなコンチネンタル・ブレックファストを予想していたら…!






このように、次から次へと朝食とは思えない、凝ったお料理が!
そしてどれもこれも、おいしかった…!





しらすの入ったスクランブルドエッグ。なんと30分もかけてずっとかき混ぜて作るとか…
どおりでクリームみたいにトロトロだったよーー





桜海老をのせたピザのようなパン。これもおいしくて、憎いほどサングリアによく合う!

何より感動したのが、サービスしてくれたオーナーシェフの

「いやー、作っているうちにどんどん作りたいのが増えちゃって
気がついたらこんなに作っちゃった…」


という言葉と、はにかんだ照れ笑い。
こっちの都合でブランチが食べられないのに、
ブランチに相当するお料理を出してくださったその気持ちがうれしくて。

↓最後のコーヒーのお皿の文字にも、ぐっときました。
おしゃれなだけじゃなくて、ハートがあるんだよう。







…and

二日目はどうしましょというくらいすごい雨だったんですが、
夕方になったら晴れ間が見えて、
一瞬、すごく不思議な雲が。

雲がこんなに下に見える景色、というのもすごいですね。





フッターイメージ